合成界面活性剤のこと
なんで? 石けんをすすめるの?
「本当のことを知っていますか? 合成洗剤の本」
日本消費者連盟編 坂下栄+石川貞男+鈴木紀雄
三一書房
の表紙をめくると載っているのが、上記のスライドの写真です。
ボクも美容師になって2、3年間は、指先から肘裏までかぶれて、毎晩のようにハンドクリームを塗り、軍手をはめ、寝ていました。
先輩たちに手あれのことを聞いても「美容師、みんなが通る道だから・・・」
後輩ができ、シャンプーをしなくなってからは、ボクのかぶれはおさまりましたが、シャンプーをしている後輩たちは、かぶれているまま・・・
ボクのお客様だった I さんが、親の反対を説得して、2年間の銀行勤務から美容学校に進学。
1年後、美容師なった彼女は近くの美容室に勤務。
毎日のようにチラシを配っている彼女と、挨拶をかわしながら、たまには相談相手・・・
シャンプーの練習をはじめて一月ほどで、手のかぶれがひどくなり、美容師を初めて2ヶ月ほどで、ドクターストップになって、美容師を断念・・・
ボクはこの件もきっかけに、当時の美容科学にも疑問をもち、美容業界以外の情報集め・・・
まずは、三一書房の「化粧品の秘密」1970/8/31発行・「あぶない化粧品」1979/1発行などを読みあさり、美容師として、いままでお客様に薦めてきたことに大ショック!
ボクが美容師の道を目指した,10年以上前から,日本消費者連盟などは問題にしてきました。
それから,シャンプーや化粧品に多く含まれている、合成界面活性剤のことにたどりつきました!
合成界面活性剤の歴史
敗戦後の日本が復活するにあたり、世界でまれに見る経済成長ををしました。
この高度経済成長の中でも,特に1960年代には、新幹線ができ、東京オリンピックも開催され、テレビ・洗濯機・冷蔵庫の家電の三種の神器が、急速に家庭に普及していき、生活も便利になりました。
日本では1937年に、ドイツから輸入した界面活性剤を元に生産された、高級アルコール系の合成洗剤、「モノゲン」が初めて発売されました。
高級アルコール系の「高級」とは、階級が高いとか品質が良いという意味ではなく、科学的に炭素数が多いアルコールを高級アルコールといいます。
また、一般家庭の洗濯機の普及により、安価で大量生産できる合成洗剤を、政府や企業が促進しました。
1962年にはABS(アルキルベンゼンスルフォンさんソーダ)系の国内生産がはじまり、1963年には合成洗剤と石けんの生産量が逆転しました。
それ以降も、様々な新しい合成界面活性剤が開発されるようになりました・・・
また、テレビや雑誌などのCMで目にするように、「天然系○○」「手にやさいい」「地球にやさしい」などのキャッチコピーで、スーパーやコンビニなどで販売され、一般的に普及するようになりました。
合成界面活性剤って何?
スーパーやコンビニなどで販売されている、身の回りの商品シャンプー・リンス・化粧品・ボディシャンプー・洗濯用合成洗剤・台所用合成洗剤・ハミガキ剤・浴用、トイレ用洗浄剤などの主成分が合成界面活性剤です。
合成界面活性剤の3つの問題点
① 皮膚から浸透する・・・経皮吸収
② なじみにくいもの(水と油)などをなじませ、剥ぎ取る・・・界面活性作用
③ なかなか分解せずに、いつまでも体内にも残留する・・・非分解性 経口吸収の場合
もちろん石けんも、界面活性作用で汚れを落としますが、合成界面活性剤は天然の物質ではないため、人間の身体では分解できず、これらの作用が、手荒れの原因になるといわれています。